これは政治犯罪についてのドキュメンタリーである以上に人間の心理を描いたノンフィクションだと感じた。いままで、戦争モノ、ジェノサイドモノはそれなりに観てきたが、一番ガツンと殴られた作品だったかもしれない。
一番驚くべきことはこれが"スクープ"じゃないこと。加害者は世に知らせたいと願って映画の被写体となったし、"残忍さ"を正確に描写することにこだわった。
でも、観つづけるに従って、それは彼らにとって精神を崩壊の手前で支えるのつっぱり棒であるとわかった。自己肯定を何度も何度も塗り重ねることで、ふと襲う罪の悪寒を飲み込んで飲み込んで。
しかし、シーンが変わる度に言うことが変わる彼らのSanityはすでに縺れきっていた。
後悔と賞賛、嘔吐と歓声を往き来する彼らに精神の崩壊をみた。
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