私はこの映画を親子の愛ではなく、gay rights の映画として観た。だから前評判が謳うように、溢れる涙を拭う映画ではなかった。なぜなら、闘った彼らは結局求めたものを得られず、あの映画の後も闘い続けなくてはいけないから。その苦しさや不条理を思うと手放しに感動はできない。
でも、感涙しなくてもこの映画はとてもいい映画だとおもった。親権という題材を使って、同性愛者が晒される偏見と不条理をとても強いメッセージ性をもって描いている。ゲイ、ドラッグ、身体障害、などキワモノになりかねない要素ばかり取り入れてるのに、観客をとり残さず、きっちり話に気持ちを乗せていく。
それはやはり、マルコ役のIsaacはじめ役者陣の演技がすばらしいから。演技を演技と感じさせず、しかも個性の強い要素をうまく"日常"としてbelievableにしてるのはすごい。セクマイの権利という多くの人が当事者ではない(マジョリティーである)話をしているのに多くの人を泣かせられる映画というのはそれだけで評価に値すると思う。
ps 原題より邦題の方が良いと思ったのは久しぶり。
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