2016年のトニー賞授賞式をみた。
トニー賞とは毎年一度行われる、シアターの祭典だ。
過去12ヶ月の間上演された米ブロードウェイの中から、特に卓越した舞台パフォーマ
だが、この投稿はマニアしかわからない「細かすぎて伝わらない」ネタを披露するために書いたのではない。
違う。
この授賞式、
それは、私が単なるシアター好きだということよりも、もっと根本的なことだった。
その驚きと衝撃について、ダイバーシティと共棲していく、という視点から少し書きたいと思う。
過去12ヶ月の間上演された米ブロードウェイの中から、特に卓越した舞台パフォーマ
だが、この投稿はマニアしかわからない「細かすぎて伝わらない」ネタを披露するために書いたのではない。
違う。
この授賞式、
それは、私が単なるシアター好きだということよりも、もっと根本的なことだった。
その驚きと衝撃について、ダイバーシティと共棲していく、という視点から少し書きたいと思う。
70回目を迎えた今年のトニー賞は舞台の精神性としての包摂性(
"All we can say right now is that you are not on your own right now. Your tragedy is our tragedy. Theatre is a place where every race, creed, sexuality and gender is equal and embraced and is loved. Hate will never win"
-私たちが唯1つ言えることがあるとすれば、
オーランドでおきた銃乱射は宗教、政治、性、様々な問題が複雑に絡んだ事件だ。
ましてや、個人ではなく、
そこに迷いはなかった。
この言葉を通じて手向けられる追悼の言葉が、焚きつけるかもしれない物議を、ものともしない強い信念がそこには感じられた。
それだけではない。
今年のトニー賞ノミネート作品を見渡すと、その懐の広さに驚く。
ノミネートされていた作品のほんの一部をここにあげてみる。
激しい人種差別に苦しむ20世紀初頭のアメリカで強く生きるブラ
米シアター史上初めて黒人のみで作り上げた1920年代の舞台を劇中劇で振り返る、Shuffle Along
田舎のウェイトレスがシングルマザーとして奮闘するWaitressはブロードウェイで初めて、女性のみの制作チ
そして、今年史上最多ノミネートを果たした Hamiltonは米国建国の物語を過半数がcolored なキャストで届ける。
ジョージ・ワシントンはブラック、
その妻は中国系だ。
つまり歴史物でありながら、
ジョージ・ワシントンはブラック、
その妻は中国系だ。
つまり歴史物でありながら、
Hamilton の トニー賞パフォーマンス
ジェンダーについても、今年こそ目立った作品はなかったものの、
Kinky Boots、Hedwig and Angry Inch、Priscilla、Fun Homeなど、
Kinky Boots、Hedwig and Angry Inch、Priscilla、Fun Homeなど、
もはや、
そして、今年のダイバーシティ豊かなノミネート作品の中でも、 私がショックに近い衝撃を受けた作品がある。
Spring Awakening (春の目覚め)だ。
この作品の新演出は、
Spring Awakening (春の目覚め)だ。
この作品の新演出は、
リバイバルで演出されたこの舞台、
そう、耳が聞こえない。
そう、耳が聞こえない。
ミュージカルはその名の通り、music、音楽が命だ。
それを聴覚障がいがある人と実現させたことに、
Spring Awakening - Bitch of Living
Spring Awakening - Touch me Late Night
司会の James. Corden は言ってのけた
"ほら、この会場、
最多受賞を果たした前述の Hamilton の Lin Manuel Miranda は涙を溜めながら「世界は愛、愛、そして愛」と叫び、
Lin Manuel Miranda のスピーチ
舞台はその制作の過程自体が包摂である。
昨年仕事で「参加型街づくり」
主役でも、バックダンサーでも、脚本家でも、
おそらくそれが銀幕との圧倒的な違いなんだろう。
もちろん舞台にだって、差別や区別はある。でも、
昔から好きだった舞台への「好き」
もちろん、世界にゴロゴロと転がる課題に対して頭を動かし、
でもこの世界を1つの舞台のように、
